●よくある症状
□尿が出にくい、トイレが長い
□尿の回数が多い
□赤い尿がでる
□尿の量が多く、よく水を飲む(多飲多尿)
●腎泌尿器科でみられる病気
・慢性腎臓病(CKD):さまざまな原因により腎臓がダメージを受け、腎臓の機能の低下が継続して起こっている状態です。3ヶ月以上持続する腎障害、または腎機能の低下を示すものと定義されています。腎臓の機能が低下すると、身体に必要な水分を保持できないため、脱水が起こります。そのため、多飲多尿という症状が現れます。また、老廃物を尿に排出できないため、毒素が身体にたまり、食欲の低下や嘔吐などの症状を招きます。
慢性腎臓病は完治させることはできないため、早期に診断し治療を開始することが大切です。
・犬の膀胱炎:頻尿や血尿、トイレ以外の場所で排泄などの症状です。犬の膀胱炎の原因は細菌性が多い。
・猫の膀胱炎、猫下部尿路徴候(FLUTS):頻尿や血尿、排尿痛、トイレ以外での排尿などの症状があります。感染症や尿石症などが原因となりますが、原因の半数は特発性膀胱炎(FIC)で、その要因は、生活環境や猫の問題(性格、体質、肥満など)が関係しているといわれています。
・尿石症:尿の通り道(腎臓~尿管~膀胱~尿道)に結石ができ、結石の種類は数種類あります(多くは、ストルバイトとシュウ酸カルシウム)。症状は、頻尿や血尿といった膀胱炎と同じ症状、排尿姿勢をするが尿がでない、排尿痛などの症状がみられます。また無症状の場合もあります。
・尿道閉塞:尿道に結石や細胞の塊などが詰まり、尿が出せなくなる状態です。とても危険な状態で、急性腎不全や膀胱破裂など生命にかかわります。ほとんどは尿道が細いオスにみられます。そのため、オスは排尿に異常が見られたら、早めに受診してください。