●よくある症状
□咳をする
□疲れやすい
□呼吸が早い、あらい
□倒れる、失神
□お腹がふくれる(腹水)
●循環器科でみられる病気
・犬の僧帽弁閉鎖不全症
犬の心臓の病気で最も多い疾患です。中高齢の小型犬に多くみられます。加齢に伴い心臓の中の弁がきちんと閉じなくなることにより、心臓の中で血液が逆流をおこし、循環が悪くなります。一般的に初期は無症状です。心臓の聴診で心雑音が聴かれます。逆流が多くなると、元気がない、疲れやすいなどの症状がみられてきますが、加齢によるものと思われがちで、病気と気づかないことが多いです。その後、咳の症状がみられることが多くなります。さらに進行すると、肺に水がたまり息が苦しくなる「肺水腫」を起こし、危険な状態になります。治療は完全に心臓を治すことはできませんが、病気のステージに合せた飲み薬を使用します(薬は飲み続ける必要があります)。高度な専門病院では心臓の手術も行われていますが、内科的治療が一般的です。この病気は完全に治すことはできないので、聴診にて心雑音をチェックして早期に発見することが大切です。また、心臓病の症状が出てくる前からお薬や適切なケアをすることで長生きできる可能性が高くなります。